2021年 本年最初にご紹介させていただきます『アガベ』は......
【クプレアータ】Cupreataになります
国内でのカタカナ表記は......『アガベ』【キュプリアータ】とも表記されたりしていますので混乱しがちですが、もちろんどちらも同じ品種であります。
参考までに、実際の発音は......「クプリアータ」と当方には聞こえますが、当サイトでは、これまで一般的に呼ばれてきた【クプレアータ】を採用させていただきます
本種【クプレアータ】を和名で呼ぶ人はほとんどいないことと思いますが、その和名を【奇厳城】(きがんじょう)と言います。
それは、日本では「ルパン三世」でお馴染みのルパンの祖父にあたる「アルセーヌ・ルパン」が登場するモーリス・ルブラン氏 Maurice Leblanc の小説『L'aiguille Creuse』(エギーユ・クルーズ)を日本語に翻訳した保篠竜緒氏(ほしのたつお)によって翻訳された邦題であります。フランス語の「エギーユ・クルーズ」を直訳しますと「空洞の針」という何とも訳の分からない言葉でありますが、それは、フランスノルマンディー地方にあるエトルタ海岸の「Aiguille d'Etretat 」(エギーユ・エトルタ)という崖の名所であるようです。「針の岩」のようなイメージからの連想なのでしょう
学名は......Agave cupreata Trelease & Berger (1915) と表記され、1915年にウィリアム・トレリース氏 William Trelease とアルウィン・ベルガー氏 Alwin Breger によって記述されました
【クプレアータ】という名前の由来は......ラテン語で「銅」は「cuprum」(キュープラム)、「cupreatus」(クプリエイタス)は「銅色の~」という意味になります。ちなみに「銅」の元素記号「Cu」もここからきています。
本種の棘の色が「銅色」ということから、この名前が名付けられたようです
起源と生息地は......メキシコのゲレーロ州 Guerrero とミチョアカン州 Michoacan で自然に発生し、リオ・バルサス Rio Balsas(バルサス川)流域の1200m~1600mの山の斜面に生息しています
外観的な特徴は......凹凸のある波型の葉縁に沿って生える銅色の鋸歯と、葉先の銅色のスピンが印象的な品種です 葉形は幅の広い卵型~やや細長い卵型で、葉色はペールグリーン(淡い緑色)で、全体のサイズは、高さは60cm程度、横幅は90cm程度まで成長する中型の品種です。
葉縁の鋸歯(棘)は、大きな歯と歯の間に小さな歯が見られます。
強くて鋭い銅色の棘、光沢のあるペールグリーンの葉、葉の表面にプリントされる別葉の刻印が、本種を魅力的な品種にしています
品種の特性として......仔株を生成せず、開花後に生成される種子によって繁殖するようです。
『アガベ』の品種の中で、幾つかの品種は、メキシコで人気のあるアルコール「メスカル」Mezcalを生産するための原料となっています。本種もその中の1つの品種であるのですが、「メスカル」を生産するために自然に生育した本種の開花前に乱穫されるため、過去25年の間に個体数が減少しているという事実があるようです
耐寒性については......マイナス2度程度までは大丈夫という記述もあり、カリフォルニア州の大きな個体は2007年1月にマイナス3度でも損傷を受けなかったという報告もありますが、日本という違う環境では必ずしも当てはまるとは限りません
最後に、本種【クプレアータ】は、別名として【ドワーフ カウホーン アガベ】「Dwarf Cowhorn Agave 」とも呼ばれます。【カウホーン アガベ】すなわち「牛の角アガベ」は【ボビコルヌータ】の別名でありますので、小型の【ボビコルヌータ】的な位置付けと考えてよいのではないでしょうか
【クプレアータ】は......【ボビコルヌータ】Bovicornuta、【マキシミリアーナ】Maximiliana、【フーケリー】Hookeriと同じく『Crenatae』グループに属しています
それでは、画像へといきましょう
本種【クプレアータ】の成長過程の分かる画像と、『参考画像』として『Crenatae』グループの3種3個体の画像も1枚ずつUPしておきます
『アガベ』 【クプレアータ】 Cupreata
2018年5月に幼苗で入手した個体で、現在まで2年8カ月栽培している個体です
今シーズンの成長は、葉先が切り詰められたように短く、葉先の輪郭の角度が鈍角で、葉幅が広いような葉形で、特にこの画像などは【クプレアータ】には見えないような姿形に見えます
これは成長過程の一時的なものであると考えます
1~6枚目までは、2020年10月21日の撮影日です
管理名【クプレアータ】 H=32cm W=59cm 鉢サイズ24cm
この角度なら、幾らか【クプレアータ】に見えるようになったでしょうか
真横から撮りますと
まとまりのない荒くれた葉ぶりで成長してしまったようです
上から撮りますと、こんな感じ
この日の撮影は、葉色が黄緑色が強く写っているようで、実際のカラーとは少し違うように写ってしまっています
ズームアップしますと
この画像カラーだと、特徴である銅色の鋸歯とスピンの色も目立たない色となっていますが
『Crenatae』グループ特有の大小の2タイプのサイズの鋸歯も僅かながら確認出来ますが、本来の本種は、もう少し目立っていることと思います。
これも成長過程の一時的なものと考えましょう
ここからの5枚は、↑の11ヶ月前 2019年11月17日の画像です
昨年の姿形のほうが【クプレアータ】本来の姿形に近いかと思います。
ですから、この画像を本日のメイン画像といたします
葉先のスピンと鋸歯の色も、名前の由来となった「銅色」が感じられますね
同じグループである【ボビコルヌータ】に近いものが感じ取れますね
【ボビコルヌータ】に比べると、国内ではかなりマイナーな品種でありますが、なかなかどうして、【クプレアータ】も悪くはないでしょ
もっと生育環境が良ければ、下葉も開いて下がらずに、もっと美株の姿形を保っていたことでしょう
別名として【ドワーフ カウホーン アガベ】と呼ばれたりするようですが、「ドワーフ」と呼ぶほど成長は遅くないようです。当方の個体は
次の2枚は、↑の1年1ヶ月前 2018年10月21日の画像です
約1年で↑の画像のように成長しましたので、なかなかの成長力です
鉢のサイズは現在と変わっていません
次の2枚は、↑の約2ヶ月半前 2018年8月2日の画像
葉幅は随分細かったようですなぁ
特にコメントは
次の2枚は、↑の更に2ヶ月半前 2018年5月18日の画像
この個体を幼苗で入手した月です
この日の画像が一番綺麗な写りだと思います
『参考画像』 *:・'゚☆ .:*゚..:。:*:・'゚☆ .:*゚..:。:*:・'゚☆ .:*゚..:。:*:・'゚☆ .:*゚..:。:
ここからは、『参考画像』としてご覧ください
『アガベ』 【ボビコルヌータ】Bovicornuta
本日ご紹介の【クプレアータ】と同じ『Crenatae』グループのその1【ボビコルヌータ】です
このグループではもっともメジャーで人気品種ではないでしょうか
葉のエッジの鋸歯が賑やかで、葉色が鮮やかな緑色なのが特徴的です
『アガベ』 【マキシミリアーナ】 Maximiliana
『Crenatae』グループのその2は【マキシミリアーナ】です
これは【クプレアータ】と【ボビコルヌータ】に比べると、葉幅は随分狭いようです
この画像は昨年の画像です
今現在は......今シーズンは日当たりの良い設置場所がなくて、1日を通してほぼ日影、西日が少しだけ当たる程度の設置場所で育成した結果、少々独特な姿形に成長してしまいました
しかも、真冬の今現在、室内にも取り込まず、雨のあまりあたらない室外で越冬中なのです
その結果、どうなるのか......いずれご紹介することと思います
『アガベ』 【フーケリー】 Hookeri
『Crenatae』グループその3は、【フーケリー】
ご覧の通り、まだまだ幼苗レベル
参考中の参考ということでご覧ください
【クプレアータ】Cupreataになります
国内でのカタカナ表記は......『アガベ』【キュプリアータ】とも表記されたりしていますので混乱しがちですが、もちろんどちらも同じ品種であります。
参考までに、実際の発音は......「クプリアータ」と当方には聞こえますが、当サイトでは、これまで一般的に呼ばれてきた【クプレアータ】を採用させていただきます
本種【クプレアータ】を和名で呼ぶ人はほとんどいないことと思いますが、その和名を【奇厳城】(きがんじょう)と言います。
それは、日本では「ルパン三世」でお馴染みのルパンの祖父にあたる「アルセーヌ・ルパン」が登場するモーリス・ルブラン氏 Maurice Leblanc の小説『L'aiguille Creuse』(エギーユ・クルーズ)を日本語に翻訳した保篠竜緒氏(ほしのたつお)によって翻訳された邦題であります。フランス語の「エギーユ・クルーズ」を直訳しますと「空洞の針」という何とも訳の分からない言葉でありますが、それは、フランスノルマンディー地方にあるエトルタ海岸の「Aiguille d'Etretat 」(エギーユ・エトルタ)という崖の名所であるようです。「針の岩」のようなイメージからの連想なのでしょう
学名は......Agave cupreata Trelease & Berger (1915) と表記され、1915年にウィリアム・トレリース氏 William Trelease とアルウィン・ベルガー氏 Alwin Breger によって記述されました
【クプレアータ】という名前の由来は......ラテン語で「銅」は「cuprum」(キュープラム)、「cupreatus」(クプリエイタス)は「銅色の~」という意味になります。ちなみに「銅」の元素記号「Cu」もここからきています。
本種の棘の色が「銅色」ということから、この名前が名付けられたようです
起源と生息地は......メキシコのゲレーロ州 Guerrero とミチョアカン州 Michoacan で自然に発生し、リオ・バルサス Rio Balsas(バルサス川)流域の1200m~1600mの山の斜面に生息しています
外観的な特徴は......凹凸のある波型の葉縁に沿って生える銅色の鋸歯と、葉先の銅色のスピンが印象的な品種です 葉形は幅の広い卵型~やや細長い卵型で、葉色はペールグリーン(淡い緑色)で、全体のサイズは、高さは60cm程度、横幅は90cm程度まで成長する中型の品種です。
葉縁の鋸歯(棘)は、大きな歯と歯の間に小さな歯が見られます。
強くて鋭い銅色の棘、光沢のあるペールグリーンの葉、葉の表面にプリントされる別葉の刻印が、本種を魅力的な品種にしています
品種の特性として......仔株を生成せず、開花後に生成される種子によって繁殖するようです。
『アガベ』の品種の中で、幾つかの品種は、メキシコで人気のあるアルコール「メスカル」Mezcalを生産するための原料となっています。本種もその中の1つの品種であるのですが、「メスカル」を生産するために自然に生育した本種の開花前に乱穫されるため、過去25年の間に個体数が減少しているという事実があるようです
耐寒性については......マイナス2度程度までは大丈夫という記述もあり、カリフォルニア州の大きな個体は2007年1月にマイナス3度でも損傷を受けなかったという報告もありますが、日本という違う環境では必ずしも当てはまるとは限りません
最後に、本種【クプレアータ】は、別名として【ドワーフ カウホーン アガベ】「Dwarf Cowhorn Agave 」とも呼ばれます。【カウホーン アガベ】すなわち「牛の角アガベ」は【ボビコルヌータ】の別名でありますので、小型の【ボビコルヌータ】的な位置付けと考えてよいのではないでしょうか
【クプレアータ】は......【ボビコルヌータ】Bovicornuta、【マキシミリアーナ】Maximiliana、【フーケリー】Hookeriと同じく『Crenatae』グループに属しています
それでは、画像へといきましょう
本種【クプレアータ】の成長過程の分かる画像と、『参考画像』として『Crenatae』グループの3種3個体の画像も1枚ずつUPしておきます
『アガベ』 【クプレアータ】 Cupreata
2018年5月に幼苗で入手した個体で、現在まで2年8カ月栽培している個体です
今シーズンの成長は、葉先が切り詰められたように短く、葉先の輪郭の角度が鈍角で、葉幅が広いような葉形で、特にこの画像などは【クプレアータ】には見えないような姿形に見えます
これは成長過程の一時的なものであると考えます
1~6枚目までは、2020年10月21日の撮影日です
管理名【クプレアータ】 H=32cm W=59cm 鉢サイズ24cm
この角度なら、幾らか【クプレアータ】に見えるようになったでしょうか
真横から撮りますと
まとまりのない荒くれた葉ぶりで成長してしまったようです
上から撮りますと、こんな感じ
この日の撮影は、葉色が黄緑色が強く写っているようで、実際のカラーとは少し違うように写ってしまっています
ズームアップしますと
この画像カラーだと、特徴である銅色の鋸歯とスピンの色も目立たない色となっていますが
『Crenatae』グループ特有の大小の2タイプのサイズの鋸歯も僅かながら確認出来ますが、本来の本種は、もう少し目立っていることと思います。
これも成長過程の一時的なものと考えましょう
ここからの5枚は、↑の11ヶ月前 2019年11月17日の画像です
昨年の姿形のほうが【クプレアータ】本来の姿形に近いかと思います。
ですから、この画像を本日のメイン画像といたします
葉先のスピンと鋸歯の色も、名前の由来となった「銅色」が感じられますね
同じグループである【ボビコルヌータ】に近いものが感じ取れますね
【ボビコルヌータ】に比べると、国内ではかなりマイナーな品種でありますが、なかなかどうして、【クプレアータ】も悪くはないでしょ
もっと生育環境が良ければ、下葉も開いて下がらずに、もっと美株の姿形を保っていたことでしょう
別名として【ドワーフ カウホーン アガベ】と呼ばれたりするようですが、「ドワーフ」と呼ぶほど成長は遅くないようです。当方の個体は
次の2枚は、↑の1年1ヶ月前 2018年10月21日の画像です
約1年で↑の画像のように成長しましたので、なかなかの成長力です
鉢のサイズは現在と変わっていません
次の2枚は、↑の約2ヶ月半前 2018年8月2日の画像
葉幅は随分細かったようですなぁ
特にコメントは
次の2枚は、↑の更に2ヶ月半前 2018年5月18日の画像
この個体を幼苗で入手した月です
この日の画像が一番綺麗な写りだと思います
『参考画像』 *:・'゚☆ .:*゚..:。:*:・'゚☆ .:*゚..:。:*:・'゚☆ .:*゚..:。:*:・'゚☆ .:*゚..:。:
ここからは、『参考画像』としてご覧ください
『アガベ』 【ボビコルヌータ】Bovicornuta
本日ご紹介の【クプレアータ】と同じ『Crenatae』グループのその1【ボビコルヌータ】です
このグループではもっともメジャーで人気品種ではないでしょうか
葉のエッジの鋸歯が賑やかで、葉色が鮮やかな緑色なのが特徴的です
『アガベ』 【マキシミリアーナ】 Maximiliana
『Crenatae』グループのその2は【マキシミリアーナ】です
これは【クプレアータ】と【ボビコルヌータ】に比べると、葉幅は随分狭いようです
この画像は昨年の画像です
今現在は......今シーズンは日当たりの良い設置場所がなくて、1日を通してほぼ日影、西日が少しだけ当たる程度の設置場所で育成した結果、少々独特な姿形に成長してしまいました
しかも、真冬の今現在、室内にも取り込まず、雨のあまりあたらない室外で越冬中なのです
その結果、どうなるのか......いずれご紹介することと思います
『アガベ』 【フーケリー】 Hookeri
『Crenatae』グループその3は、【フーケリー】
ご覧の通り、まだまだ幼苗レベル
参考中の参考ということでご覧ください