本日ご紹介させていただきます『アガベ』は......【コロラータ】のハイブリッド品種になります
【コロラータ】のハイブリッド品種は数種が知られており、それについては前サイトでご紹介させていただきました
前サイトでは、入手時名【コロラータ シュプリーム】と【コロラータ レオ】と【コロラータ ハイブリッド】の3個体をメインに、「コロラータ ハイブリッド系」の品種としてご紹介させていただきました
本日は、その中から【コロラータ ハイブリッド】ということで、名前が判明していなかった個体をメインにご紹介させていただきます

その個体を入手後~現在まで......その個体が【コロラータ】と何の品種とのハイブリッドで、どんな名前の付けられた品種であるのか調査を続けてきたのですが、新たな情報というものもなく
幾つかの知られている【コロラータ】のハイブリッド品種との比較により、やはり【レオ】であると判断したいと思います

ここで【コロラータ】のハイブリッド品種について、前サイトを参照して確認をしておきましょう

【ブルーウェーブ】Blue Wave......【コロラータ】Colorata ×【 セルシーノバ】Celsii Nova
【ブライアンズ グアダコロラータ】Brian's Guadacolorata......【コロラータ】Colorata ×【グアダラハラナ】Guadalajarana
【チサム】Chisum......【コロラータ】Colorata ×【ジプソフィラ】Gypsophila
【レオ】Leo......【コロラータ】Colorata ×【ポタトラム】Potatorum
【マッドカウ】Mad Cow......【コロラータ】Colorata ×【ボビコルヌータ】Bovicornuta
【パラコロラータ】Paracolorata......【コロラータ】Colorata ×【パラサナ】Parrasana
【コロラータ シュプリーム】Colorata 'Supreme’......Rancho Tissue T からのリリース。【コロラータ】と関係性があると予想される未同定種(affinity)。
【コロラータ クーラーバックス】Colorata Coulor 'Bachs’......Yucca Do からのリリース。詳細不明
【コロラータ スカイクロー】Colorata 'Sky Claw’......詳細不明
【コロラータ × イシスメンシス】......【コロラータ】Colorata ×【イシスメンシス】Isthmensis
【コロラータ × ブルーグロー】......【コロラータ】Colorata ×【ブルーグロー】Blue Glow

それから、リック・ノワコフスキー氏
 Rick Nowakowski の手による【コロラータ】のハイブリッド品種として
『ブロンコ』Bronco......【コロラータ】×【キシロナカンサ】
『モロコ』Moroco......【コロラータ】×【キシロナカンサ】
『シャークトゥース』Shark Tooth......【コロラータ】×【キシロナカンサ】
『オーサム』Awesome......【コロラータ】×【ロファンサ】
『クイーン』Queen......【コロラータ】×【ロファンサ】
『チタン』Titan......【コロラータ ハイブリッド】×【キシロナカンサ】
『グリーン ジーン』Green Gene......【コロラータ ハイブリッド】×【ロファンサ】
『コロラータ ストリアータ』Colorata Striata......
『コロラータ オーレア マルギナータ』Colorata Aureo marginata......
『コロラータ シルバーチャリス』Colorata Silver Chalice......

他に不確定な情報ですが......名前は付けられていないけど、存在するという【コロラータ】のハイブリッド品種として
【コロラータ】Colorata ×【ジェントリー】Gentryi
【コロラータ】Colorata ×【ゼブラ】Zebra
詳細は不明ですが、これらのハイブリッド品種も存在するという情報もあります

さて、本日当方がメインでご紹介させていただきます個体は、入手時は【コロラータ ハイブリッド】の名前で入手した個体なのですが、これが前述しました中のどの品種に相当するのか考察してみますと......
【コロラータ】×【ポタトラム】のハイブリッド【レオ】であるというのが当方の結論であります
もともと当方はこの個体を入手した2018年の時点では、情報も少なく、【コロラータ】と【ジェントリー】辺りの品種との交配種ではないかと予想しておりました。実際、上記に前述しておりますが【コロラータ】×【ジェントリー】のハイブリッド品種が存在するという情報もあったのですが、画像として現在までそれを確認することは出来ず、あくまで不確定な情報ということになります
一方、【レオ】は【コロラータ】×【ポタトラム】のハイブリッド品種として、国内にも多少の流通があり、ある程度の認知をされてきました。当方も【レオ】の名前で入手しました個体もあり、若苗時のその姿形は、本日メインでご紹介する個体に似ているものであります
その他に、当方が【コロラータ シュプリーム】の名前で入手しました個体は、葉幅が広いという相違はあるのですが、【シュプリーム】と【レオ】は【コロラータ】×【ポタトラム】の同じ親種のシノニムであるという情報もあります。確かに葉幅の広さや、葉色の違いは、生育環境によって変わってくるものでありますので、【シュプリーム】と【レオ】は異名同種である可能性もあると思います
本日メインでご紹介する個体の葉先の細さと、上方へ反り返り気味に伸びる葉先の様子が【ポタトラム】よりも【ジェントリー】を感じさせるのですが、それを言うなら【シュプリーム】も【レオ】も、【ポタトラム】よりも【ジェントリー】を感じさせるということになってきます
そもそも【ポタトラム】という品種は、国内では【雷神】や【吉祥冠】が代表品種であり、【ポタトラム】と言うと、どうしてもその2品種を想像してしまうことでしょうしかしながら【ポタトラム】という品種は、非常に多様性のある品種であります【レオ】の親種となった【ポタトラム】がどういうものであったのかおそらく【雷神】や【吉祥冠】のようなタイプではなく、【ポタトラム】の基本種に近いようなものであったのではないでしょうか 【ポタトラム】の基本種に近いものであろうと予想され、当方が所有している個体で【ポタトラム Tlaxiaco産】という名前で管理している個体があるのですが、この個体は若苗時~成苗になっても、ある程度、葉幅の広い葉形であったのですが、最近になって、葉先が狭まり鋭角的になって、上方へ反り返るような姿形になってきたことに気付きましたこの姿形の【ポタトラム】であれば、【レオ】の親種となった【ポタトラム】のタイプであるということに十分納得出来るものであります
これらの考察結果から総合的に判断しまして......本日メインでご紹介いたします個体は【コロラータ hybrid レオ】であると判断いたしましてご紹介することに至りました

ちなみに【レオ】は......PDNの『ジュニパーレベル ボタニックガーデン』様のサイトに、地植えされている大きな個体の画像
がご紹介されております
(それはYucca Do Nurseryの育成個体かもしれませんが...。)
PDN様でのご紹介名は......Agave 'Leo’ であります
そこでご紹介されている個体よりも、おそらく当方がメインでご紹介する個体のほうが大きいと思われますが、両者を比較しても
同じ品種であると判断出来ます

それでは、画像
をご覧いただきましょう
【コロラータ ハイブリッド】の名前で入手しました個体1号をメイン
に、【コロラータ レオ】の名前で入手した個体と、やはり【コロラータ ハイブリッド】の名前で入手した個体2号と3号を、全て【レオ】と判断いたしましてご紹介させていただきます
『参考画像』
として、親種とされる【コロラータ】と、【ポタトラム】の基本種に近いタイプと当方は考えている【ポタトラム Tlaxiaco産】の画像を、そして親種として完全には否定しきれない【ジェントリー】種からは、葉縁の凹凸が【コロラータ】のように明瞭な【ジェントリー ジョーズ】の画像を1枚ずつUPしておきます

アガベ』  【コロラータ hybrid レオ】   Colorata hybrid 'Leo’        

2018年9月に【コロラータ ハイブリッド】ということで入手して、約3年4ヶ月栽培している個体です
1~7枚目まで、2021年11月17日の撮影日です

2021-11-17⑤
管理名【コロラータ ハイブリッドⅠ】      H=47cm  W=73cm  鉢サイズcm

やはり、これくらいの大きなサイズになりますと、いつもの撮影場所に運ぶのは断念して、玄関前の広いスペースでの撮影となりました
2021-11-17①
葉先の鋭角さと、上方へ反り返るような姿形が【ポタトラム】よりも【ジェントリー】や【サルミアナ】辺りに近いと感じていたのですが
後で、『参考画像』としてご紹介する【ポタトラム】の画像
を見ると、【ポタトラム】説も納得出来うるものだと感じました
2021-11-17④
下方に写っている仔株が確認出来ます
本種に限りませんが、仔株は親株に比べて、異常に細長い葉形であることは少なくありません

2021-11-17⑥
ズームアップで見てみますと......神々しさすら感じてしまいます
これを本日のメイン画像
にいたしましょう
2021-11-17⑩
【ジェントリー】や【サルミアナ】種だけでなく、【アズレア】や【モラニー】などにも近いものを感じます
『アガベ』は巨大化すると、似たような姿形に近づいてしまうケースが多々ありますので、若苗時のほうが特徴
が顕著であったりするものです
2021-11-17⑧
葉縁の凹凸が顕著な輪郭は、このサイズになっても明瞭で、【コロラータ】からしっかりと受け継がれているようです
2021-11-17⑫
ここからの5枚は、↑の2年前 2019年11月21日の撮影画像となります
現在よりも葉幅が狭いことが分かります

2019-11-21①
全体サイズとしては、おそらくあまり変わっていないと思うのですが、2年の年月をかけて葉幅が広くなったということは、喜ばしいことです
2019-11-21②
青空をバックに
2019-11-21⑥
↑の現在のズームアップ画像では、鋸歯とスピンは黒く写っていたのに、この画像では赤く写っています
2019-11-21⑦
この程度の狭い葉幅では、【コロラータ】のハイブリッド品種には見えませんね~
栽培環境や生育過程によって、葉形も変化し、一時的に葉幅は狭くなってしまったりもします

2019-11-21⑧
次の4枚は、↑の約1年2ヶ月前 2018年10月1日の画像です
この個体の入手後間もない頃で、高さ=27cm 横幅=32cm 鉢サイズ=30cmという大きな個体で入手しました

2018-10-01⑤
葉長は現在よりもかなり短く、比率的に葉幅は広く、なかなかに魅力的な姿形だったと思います
2018-10-01③
でも、この個体よりも少し前に【コロラータ シュプリーム】の名前で入手した個体は、全体サイズは同程度のもので、これよりも格段に横幅が広く、もっと魅力的な個体でありました
2018-10-01④
本文中に書きました『ジュニパーレベル ボタニックガーデン』様のサイトでご紹介されている【レオ】の個体の画像は、おそらくこの画像の個体と同程度のサイズで、その姿形は全く同一と判断出来るもので、この個体を【レオ】であると判断した決め手の1つとなりました
2018-10-01⑦

これは、↑とは別個体で【コロラータ レオ】の名前で入手した個体になります
入手時は、いかにも【レオ】といった容姿だったのですが

1~4枚目まで、2021年11月10日の撮影です

2021-11-10①
管理名【コロラータ レオ】                鉢サイズ24cm

葉の長さだけがグングン伸びて、葉幅は広がらず......
現在は魅力のない容姿
となってしまっています
2021-11-10③
仔株もやっぱり細長い葉形です
2021-11-10④
ズームアップで、何とか、かろうじて【レオ】らしさを感じられるでしょうか
2021-11-10⑦
ここからの4枚は、↑の約3年前 2018年10月28日の画像です
これなら【コロラータ】のハイブリッド品種【レオ】と言って、納得出来る姿形です

2018-10-28①
屋外雨ざらしという栽培環境が良くないのでしょう
もっと辛く育成すべきなのでしょう

2018-10-28②
この画像の個体と、↑の3年後の画像の個体が同一個体とは思えないほどの変化です
2018-10-28④
栽培環境によって、姿形は変化しやすい品種とも言えるのでしょう
2018-10-28⑥

これも、↑の2個体とは別個体で、【コロラータ ハイブリッド】の名前で入手
【コロラータ ハイブリッド2号】として管理している個体なのですが、これもやはり【レオ】であると予想しております

2021-11-10①
管理名【コロラータ ハイブリッドⅡ】           鉢サイズ24cm

これも別個体で、【コロラータ ハイブリッド】名で入手!3号として管理しております
国内
への流通状況を考えると、これもやはり【レオ】が有力かと
従いまして、当方は【レオ】を4個体所有して栽培しているのではと考えております

2019-05-19① (3)
管理名【コロラータ ハイブリッドⅢ】           鉢サイズ15cm

『参考画像』 *:・'゚☆ .:*゚..:。:*:・'゚☆ .:*゚..:。:*:・'゚☆ .:*゚..:。:*:・'゚☆ .:*゚..:。:
ここからは、『参考画像』としてご覧ください

アガベ』  【コロラータ】  Colorata                        

3年程前は、【コロラータ】のハイブリッド品種がちょっとしたブームになりつつあったのですが、結局ブームとまではならず、現在は落ち着いてしまったようです
その【コロラータ】の画像
を参考までに
当方は【コロラータ】との相性はよくないようで
、これは4年ちょっと前の古い画像です
現在は、これより魅力のない容姿のようで

2017-10-14③
管理名【コロラータⅡ】

アガベ』  【ポタトラム Tlaxiaco産】Potatorum Tlaxiaco

【レオ】の交配親とされる【ポタトラム】ですが、その交配に使われたタイプは、国内で【ポタトラム】から連想される【雷神】のようなタイプではないように思われます。【雷神】よりも大型で、葉先が鋭角的に尖ったタイプだと予想されます
当方が2016年2月に【ポタトラム】として入手した個体で、メキシコ オアハカ州 トラヒアコ産の【ポタトラム】を6年間栽培している個体があるのですが、これは長い間、葉幅も広く楕円形的な葉形だと感じていたのですが、最近になって、葉先が鋭角的となり、上方へ反り返る
ような姿形になったと感じています
この姿形の【ポタトラム】ならば、【コロラータ】との交配によって【レオ】というハイブリッド品種が誕生したのだと、頷けるような姿形であると感じましたので、ご参考までに

2021-11-11②
管理名【ポタトラム Tlaxiaco】

アガベ』 
 【ジェントリー ジョーズ】  Colorata                        

当方が【コロラータ ハイブリッド】名で入手した3個体の親種が、【ポタトラム】ではなく【ジェントリー】のような披針形で強刺の品種なのではないかと感じていた時もありました
......っが、国内
だけでなく海外でも、その流通数を踏まえますと、やはり【ポタトラム】との交配による【レオ】であるというのが、今現在の結論ということ至りました
参考までに......【ジェントリー】種の中でも、葉縁の凹凸が【コロラータ】のように顕著な輪郭で、強刺の持ち主である【ジェントリー ジョーズ】の画像
を貼っておきましょう
2018-10-18⑧
管理名【ジェントリー ジョーズ】